3歳と7歳に、同じ絵本を読む。うまくいかないのは、当たり前かもしれません。年齢が変われば、ちょうどいい文の長さも、集中していられる時間も変わるからです。3歳から7歳まで、その年齢で気にしたいことと、今夜すぐできることをまとめました。
「読んでくれない」の正体
3歳が夢中になる長さは、7歳には短すぎます。1冊で両方に合わせるのは、そもそも無理があります。
読んでくれないのは、興味がないからではなく、その子の今に合っていないだけかもしれません。合図は、姿勢に出ます。体をよじる。ページをめくりたがる。飽きたのではなく、長いのです。
年齢は目安で、基準はその子です。半年ずれていても、何も問題ありません。
3歳 音とくりかえしが、いちばん楽しい
ことばを、意味より先に音で覚えていく時期です。同じ本を何度も読みたがるのは、飽きていないから。
同じ本を、何度でも
「また?」と思っても、つきあってみてください。同じお話を何度も聞くうちに、ことばを覚えていきます。
声の高さを変えてみる
内容よりも、声のちがいのほうが心に残りやすい年齢です。
1ページは2〜3行で
文が長いと、終わりまでに最初がどこかへ行ってしまいます。
4〜5歳 「なんで?」が止まらなくなる
出来事のつながりを追えるようになる時期です。だから、理由を知りたがります。質問が増えたら、育っているしるし。
とちゅうで止めて、聞く
「このあと、どうなると思う?」の一言で、聞き方が変わります。
気持ちをたずねる
「いま、どんな気分かな?」と聞くと、気持ちを言葉にする練習になります。
ちがっていても、直さない
まず最後まで聞きます。正解を出す時間ではありません。
6歳 自分で読みたい。でも、読んでほしい
字が読めるようになっても、耳で聞いて分かる力のほうが、ずっと先を行っています。読んでもらう時間は、まだ必要です。
1ページずつ、交代で読む
読む練習にもなって、聞く楽しみも残ります。
ふりがなのある本を選ぶ
読めない字がひとつあると、そこで止まってしまうからです。
幼く見える本は避ける
この年齢は、とくに敏感です。「赤ちゃんっぽい」と思われたら、その本はそこで終わり。
7歳〜 物語の「その先」を、考えられる
書かれていないことを想像できるようになる時期です。読んだあとの数分の会話が、いちばんおもしろい場所になります。
読み終わってから、3分だけ話す
「どこがいちばん好きだった?」。それだけで十分です。
正解のない質問をする
「自分だったら、どうしてた?」。合っていなくて大丈夫。
感想は求めない
感想文になったとたん、読書は宿題になります。
何を読むかより、だれが読むか
年齢に合った本を選ぶのは、あくまで手段です。大きくなった子が思い出すのは、本の内容より、ひざの上にいたあの時間かもしれません。
うまく読めなくても大丈夫。今夜10分、いっしょにいること。それにまさるものはありません。